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永野のり子の作品を特徴づけるのは、水への憧憬と水が呼び起こすエネルギーのダイナミックで無限の可能性です。画法は抽象的でありながら、漂う水に反射する繊細な色彩と質感のトーンを慎重に描写しています。結果として作品は水の存在感と不確実性の見事なバランスを保って生成されます。色彩は、繊細でありながら鮮やかな色層で構成され、画材のクオリティーの細部にまで気を配っています。青と白の画面はフィジカルとスピリチュアルとの区別を曖昧にさせ、私たちを刹那的な物質世界から永遠の精神世界へ引き込みます。
永野は東京生まれで、1981年に多摩美術大学を卒業し、1996年に北京中央美術学院で水墨画を専修しました。30年間に渡り、彼女は国内各地のアート・スペースで作品を展示し、パリ、北京、ニューヨークと東京の著名なギャラリーで個展を開催しています。